先日書くよ!と言っていた話の続き。
伊賀鉄道の上野市駅へ!
本日ご紹介するのは、三重県伊賀市。伊賀鉄道伊賀線、上野市駅の白ポストである。撮影は2012年。伊賀市にあるのに、上野市駅とはと、突っ込みたくなるところだが、上野市をはじめとした周辺市町村が2004年に合併し伊賀市が誕生している。
この際、上野市駅については、旧自治体の名前が残され、駅名が変更されなかったのである。
こちらが上野市駅舎。三角屋根が印象的な雰囲気のある建造物である。白ポストは駅舎向かって左側。公衆電話ボックスの隣に確認できる。
上野市駅の白ポスト
さて、こちらが上野市駅タイプの白ポストである。その名も「山羊の箱」である。山羊が紙を食べてしまうように、悪書も食べてくれますように的な願いが込められているのであろうか?エロ本を食べさせられる山羊が可哀そうな気がしないでもない。
四本の脚部を持つ直方体タイプ。屋根部分は前方にかけて傾斜しており、雨水を受け流す構造となっている。本体の下2/3は、なまこ壁を模した和風のペイントが施されている。これは城下町であり、観光スポットでもある当地の、景観を乱すまいとする配慮であろう。
側面から見た図がこちら。回収口が確認できる。施錠は内臓の鍵で行うようだ。
注目すべきは三か国語で書かれたアラート文である。英語と中国語(簡体字)に加えて、ポルトガル語でも表記されているのである。伊賀市にはポルトガル系の住民の方が多くおられるのであろうか。なんともインターナショナルな白ポストである。
最後に上から見た図。「山羊の箱」とだけ書いても、目的が判らないかもしれない。そう不安に思った方がおられたのであろう。本来の趣旨である「有害図書回収箱」とも明記されている。
現在の稼働状況は?
さてこの上野市駅の白ポストだが、こちらの記事に現在の様子が書かれている。
該当部分を引用させていただくとこんな感じ。
伊賀市では、伊賀鉄道の上野市駅前に「山羊の箱」と呼ばれる高さ約1メートルのステンレス製の回収箱がある。「青少年の健全育成を阻害する雑誌、ビデオ、DVDなどの有害図書類を入れてください」といった箱の説明文は「関所くん」よりも詳しい。ポルトガル語、中国語、英語の3か国語による説明もある。
年2回不定期で回収している市総合危機管理課によると、数は記録していないが、近年はほぼ何も入っていない状態が続いているという。(後略)
なんと!ほとんど稼働していないのである!伊賀市の白ポスト(山羊の箱)実は、存続の危機であるのかもしれない。
なお、最近の雄姿をストリートビューで見てみよう。拡大してみて頂くとわかるが、白ポストの設置位置は変わっていない。
あれ「忍者市駅」??
こちらの記事を見る限り、「忍者市駅」は愛称のようだが、本来の駅名である上野市駅よりも駅名表示がデカい!