久しぶりにメディア記事の紹介
あまり世の中の話題にならない白ポストだが、珍しくメディアに記事が出ていたのでご紹介したい。三重県伊賀市のタウン情報「伊賀タウン情報ユー」掲載の以下の記事である。
こちらの記事では三重県伊賀市と、名張市の白ポストについて近況が掲載されている。本日はまず、三重県名張市の白ポストについて調査結果を発表したい。
名張市の白ポスト「関所くん」
名張市の白ポストはその名も「関所くん」。凄まじいネーミングである。
ビジュアル的にはこんな感じ。
名張の白ポスト.言い方キツない? pic.twitter.com/TQ2N4Om1Z2
— しくほん (@hunsu_shikuhon) October 7, 2020
前面に書かれた「悪書の関所 ここは悪書追放の街です 悪書をもって通行はできません」の文字が強烈である。何が何でも悪書の携帯所持を許さないとする強い意志を感じるのである。
ポストの材質的にはステンレスを採用。屋根部分がとんがりアタマになっているのが特徴的なデザインである。これは雨水を受け流しやすくするのと、ポスト上部にゴミを放置させない意図もあるのだろう。
回収口は正面向かって右側に設置。南京錠による外部施錠の構造である。
名張市の白ポストは四基
名張市のホームページを見てみると、市内に四基の白ポストが設置されていることがわかる。
名張市内の4つの駅(名張駅、赤目口駅、桔梗が丘駅、美旗駅)に設置されている、有害図書回収箱内の回収作業を三重県、名張市教育委員会、名張青年会議所、更生保護女性会と共同で実施しています。
マップ化するとこんな具合。
以下、Googleのストリートビューで所在を追ってみよう。
近鉄名張駅
近鉄大阪線名張駅。駅東口。駅舎向かって左側、切符の自販機前に設置。
よくTwitterで流れてくる名張市の白ポストはこちらのものであろう。
赤目口駅
近鉄大阪線赤目口駅。駅舎向かって右側面に設置。
横からのビューしかないので少し判りにくいが、名張駅にあるものと全く形状が異なる。頭の部分が丸屋根構造となっているのだ。
桔梗が丘駅
近鉄大阪線桔梗が丘駅。東口の階段を降りた正面に設置されている。背面には近鉄不動産の建物がある。
こちらも赤目口駅にあったものと同様に、細長スタイルの丸屋根構造となっている。
美旗駅
近鉄大阪線美旗駅。駅舎向かって左側、郵便ポスト、電話ボックスと並んで設置されている。
丸屋根デザインである点は赤目口駅、桔梗が丘駅のものと変わらないが、形状的には肩の部分がでっぱりのない「なで肩」スタイルとなっており、これまでに見て来たいずれとも異なる。塗装も緑色と青色に、黄色のラインが入る独特の意匠が凝らされており随分と受ける印象が異なる。
名張市の白ポストの稼働状況は?
伊賀タウン情報ユーの記事によると、2019年の稼働状況は以下の通り。
2019年度の総数は423点で、うち有害図書類が289点。10年前と比べると4分の1以下に減った。市教委の担当者は「減少はインターネット普及の影響だが、有害図書が入れられなくなったわけではない」と話す。
9月は、4か所合計で54点が回収され、うち43点が有害図書類だった。内訳は写真集と成人雑誌が計13点、わいせつDVDが30点と“悪書”より“悪DVD”の方が多いのが現状だ。
10年前の1/4以下とは相当な減少具合である。インターネット普及の影響からか、紙の書籍は減っており、回収の主体はDVDとなっているようだ。このペースで減少が進むと、白ポストの維持にも影響が出てくるかもしれない。
以上、名張市の白ポストについて、ご紹介記事なのであった。
今回は言及できなかったが、次回はお隣の自治体である、伊賀市の白ポストについて紹介したい 。お楽しみに!