今はもういない友部駅前の白ポスト
2004年撮影。JR東日本、常磐線友部駅前にかつて存在していた白ポスト。自治体的には茨城県笠間市に位置している。
一目見て衝撃を受けるのがその扱いの不遇さだろうか。自販機のごみ箱の脇。放置自転車に取り囲まれ容易に接近することもできない。本体各所には錆が浮き上がり経年劣化が進んでいる。
形状的には直方体の本体を角柱と円形の台座で支えている。天板はわずかに後方に傾斜しており、水戸市の白ポストに極めて近似と言えるフォルムだ。笠間市は水戸市の隣接自治体の一つであり、やはりなにかしらの影響を受けているのではと推定できる。
周囲は放置自転車に取り囲まれており、スムースな投函は難しい状況だった。
鍵が空いている!
そして何よりも衝撃的だったのはこちら。
放置自転車をかき分けて(明らかに不審人物である)、なんとか背面に接近して撮影したのが上記の一枚。背面にある取り出し口が施錠されていないのである。
なんということであろうか。施錠されていない白ポストが眼前に!当時はわたしも若かったので胸の高鳴りを抑えきれず、しばしどうしたものかと思案にくれたのだが、この時点で既に十分に怪しい人影となっている状態である。ここで白ポストの中身を渉猟して社会的な破滅を迎えるわけにいかないと、ギリギリのところで踏みとどまった(意気地が無いとも言う)。
設置環境の悪さといい、この白ポストは十分に管理されていないのか?激しい疑念が脳裏をかけめぐったことを記憶している。
変ってしまった友部駅
こちらが2004年往訪時の友部駅舎。
この時期、JR東日本は常磐線の駅舎の改築を進めており、友部駅もイマドキ風のきらきらした駅舎に改築されてしまった。白亜の外壁にガラス素材をふんだんに用いた駅舎構造はゼロ年代にリプレイスされた常磐線駅舎の特徴と言える。
こちらは2011年再訪時の友部駅。夜の撮影で画質がイマイチでごめんなさい。とはいえ、すっかり様変わりした様子はうかがえるのではないかと思う。
この際、白ポストを探してみたのだが、駅前もすっかり再開発されてしまっており、雑然とした駅前は姿を消し、白ポストについても発見することが出来なかった。
最後にストリートビューでも確認しておこう。こちらの方が友部駅の変貌ぶりがよくわかるかな。駅前はロータリーが整備されており、周囲を確認してみたが、やはり白ポスト的な存在は発見することが出来なかった。