赤穂市の白ポストは2基
関東地方(一部四国)の白ポスト情報が続いたので、久しぶりに関西の物件をご紹介したい。今回お届けするのは兵庫県赤穂市、播州赤穂駅にある白ポストだ。往訪は2008年8月。
JR西日本赤穂線は兵庫県相生市の相生駅と、岡山県岡山市の東岡山駅を結ぶ路線距離50キロちょいの短い路線なのだが、白ポスト遭遇率が極めて高い、わたしのような好事家には魅惑の路線である。
赤穂市青少年育成センターのHPによると赤穂市内の白ポストは2基。
環境浄化
◆ 青少年愛護条例に基づく調査を実施し、青少年を取り巻く環境を改善
◇ コンビニ・書店・レンタルビデオ店・量販店等への立入調査と改善指導
◇ 白ポスト設置による有害図書類の回収(赤穂駅、有年駅)
つまり本エントリで取り扱う播州赤穂駅と、有年駅(うねえき)の二か所に白ポストが置かれているようだ。
播州赤穂駅には南口と北口が存在するが、白ポストがあるのは南口駅前の方になる。こちらの写真は南口側。どっしりとした黒瓦が印象的な美しい駅舎である。
ちなみにこちらが北口側。念のために見に行ってみたが、白ポストは確認できなかった。空振りに終わることも多いが、万が一ということもあるので、白ポスト探索時には、出来る限りの可能性を考慮して臨みたいものである。
播州赤穂駅の白ポスト
直方体の本体に真っ赤なライン。その赤いのラインの中に「白ポスト」の文字が描きこまれている。手書き感あふれるなかなかの逸品だ。屋外設置のため劣化が進んでおり、各所に錆も浮き出ている。
本体に赤いラインが入るのは、赤穂市だけでなくお隣の備前市や、相生市の白ポストにも認められる特徴で、近隣自治体の白ポストは外観が似てくるの法則がここでも確認でき、非常に興味深い事例と言える(そのうち紹介するね!)。
少し引いた視点から角度をつけてもう一枚。支柱、台座いずれも四角形だが、朴訥な手書きの「白ポスト」文字がその鋭角的な印象をかなり和らげてくれている。
こちらは正面から向かって右部分と背面を撮影したもの。投函部の庇構造を兼ねた天板は、先端部が僅かに鋭角的になっており造形の細やかさを感じさせてくれる。
反対側に回って回収口部分の構造を確認。内臓鍵タイプが採用されていた。蝶番は前方側に取り付けられており扉は手間に開く。これはかなり珍しいケース。回収がしにくい気がするので、かつては別の場所に設置されていた可能性がある。
設置位置と最近の姿を確認してみる
最後はいつものアレ。ストリートビューでの設置位置確認をしてみよう。小さくて見えにくいかもしれない。南口駅前広場内にある噴水の向かって左側の植え込みの中に、白ポストが設置されているのが見えるだろうか。
2016年に撮影された画像がGypsy_Joeさんの人 畜 無 害。で確認できる。せっかくなので引用させていただく。
上から2つ目の奴ね。これがなんと!綺麗になっている!!!特徴的な屋根部分の構造は変わっていないので、おそらく塗り直しが行われたのではないだろうか。かつての素朴なハンドペイント感が失われていてちょっぴり残念である。
Gypsy_Joeさんは以前から白ポストの紹介をなさっていて、ときどきチェックをさせて頂いている。白ポストだけでなくマンホールや、飛び出し坊や、琺瑯看板に駅舎訪問と幅広い守備範囲が魅力。わたしの嗜好にも刺さりまくりで、素晴らしいBlogなのでおススメである。
赤穂市のもう一つの白ポストはこんな感じ
なお、わたしは現物を拝むに至っていないのだが、赤穂市市内のもう一つの白ポスト、有年駅タイプをやはりGypsy_Joeさんが確認されているので、併せてご紹介したい。
有年駅の白ポストは以下のエントリの真ん中ちょい下あたりに掲載されている。
驚くべきことに同じ赤穂市の白ポストなのに、播州赤穂駅のタイプと全くデザインが異なるのである。銀の屋根に光沢感のある白い本体。赤いラインは入っていない。角張ったゴシック体フォントがクールであり、全体的にかなりすっきりした外観となっている。
屋外設置でありながら顕著な傷みも見られない。設置されてからあまり長い年月が経っていないのだろうか。本体素材もスチールではなく、ステンレスないしはアルミが使用されている模様。
設置者は「有年地区青少年育成推進委員会」とあり、この点も播州赤穂駅とは異なる。つまり発注者が異なるために全く異なる設計になったのであろう。
※2018/5/20追記