初狩駅のスイッチバック構造
中央本線の山梨県部分の白ポスト設置状況をダラダラとレポートしていくこのシリーズも7駅目。今回紹介するのは初狩(はつかり)駅だ。山梨県大月市の駅となる。訪問は2006年。
初狩駅でもっとも特徴的なのはスイッチバック構造であろう。スイッチバックとは山岳地域の鉄道路線に時々見られる方式で、傾斜のある区間をそのまま直登出来ない場合に、あえて別区間に侵入して高度を稼ぎ、再び本線に戻る線形を指す。
地図で見てみるとこんな感じ。ホームの左上に伸びているのがスイッチバック部分ね。
ここで駅舎とホームが随分離れているなと思った方は鋭い!初狩駅舎はこのスイッチバック部分の先に設けられている。よって、初狩駅ではホームの階段を下って地上に降りてから、構内のスイッチバック部分を横断しないと外に出られない面白い構造になっている。
この部分、線路が4線もあるのでかなり広い。2線しかない本線部分よりも広いのである。いろいろググってみたところ、どぶさぶ。さんの廃線跡訪問記で詳しくレポートされていたのでリンクさせて頂いた(ガチのレポートで感動)。
以前はこちらの方にホームが設置されてらしい。なるほど、そう考えると納得の行く広さである。現在では列車の性能が上がり、こちらのスイッチバック構造はほとんど使われていない模様。
初狩駅の特異な構造に夢中になってしまったが、ようやく初狩駅舎に到着である。新型駅舎への置き換えが進む中央本線だが、この駅は未だ昔のままで変っていないようだ。暖かみのある木造の駅舎である。
肝心の白ポストはどこにあるかと言うと、お分かりだろうか。駅舎入口の向かって左側、電話ボックスの裏側にひっそりと佇んでいる姿が確認できる。
初狩駅の白ポスト
ということでようやく本題。こちらが初狩駅の白ポストである。目の前に電話ボックスがあるので真正面からの撮影が出来ず、少し角度のついた視点からの写真になってしまったがご容赦頂きたい。
駅舎の正面向かって左の窪み部分にジャストフィットする形ですっぽり収まっている。外から見ると、電話ボックスで隠れてしまっているので、投函すべきブツがあったとしても、存在を見過ごしてしまいがちな立ち位置で、十分な回収効果を上げられているのか心配になってくる。
右側から見た図がこちら。回収口が左側に取り付けられていることが確認できる。施錠は南京錠による外部鍵タイプで、山梨県型ではお馴染みの構造だ。
手前には煉瓦で囲まれた植え込みのようなスペースがあり、白ポストエリアへの侵入を阻んでいる。さほど大きな植物は植樹されていないようだが、繁茂するようなことがあると投函の妨げとなる可能性がありそうだ。
ストリートビューで初狩駅の白ポストに迫る
ストリートビューでその後の状況を確認してみよう。珍しいことに撮影年代の異なるデータがアップされていたので、比較検証してみよう。
なお、ストリートビューのデータは適宜更新されていくので、今後内容が変わってしまっていたらゴメンね。
〇2014年9月
健在ぶりが確認できるが、よーく見てみるとポストの投函口が見えない。おそらく右側(駅舎入口側)に向けられているのではないかと思われる。
でもこの向きだと回収稿が壁側で取り出しが出来ないような。。。
〇2017年7月
ポストの向きが元に戻っている!このままでは、回収しにくいことに気付いたのだろうか。
メチャメチャどうでもいい差異だが、白ポストの運用を効率を上げるために、設置者側もさまざまな試行錯誤を続けているのでは?と思うと微笑ましく思うわたしなのであった。