白ポスト貯金箱発売!
新型コロナウイルスの影響で白ポスト探索にも行けず、自宅隠棲の日々が続いている。地味に忙しかったので、ご報告が遅れていた。
なんと白ポスト型の貯金箱が発売されていたのである!!
弊社から家計を助ける頼もしいアイテム『白ポスト貯金箱』(800円+税)発売!
— 株式会社カストリ出版 (@kastoripub) April 1, 2020
〝青少年に見せたくない本〟を投函・廃棄するポスト。かつて駅や街の片隅でよく見掛けましたが、男性成人男性誌の衰退とともに、なくなりつつあるようです。
カストリ書房@kastori_store で販売します。 pic.twitter.com/RZuVZ5cIjc
発売元は、株式会社カストリ出版。本業は、遊廓に関する貴重資料の発掘・復刻を行っている出版社である。
ちなみに、カストリとは、戦後間もないころに出回った粗悪な密造酒を指す言葉だが、転じて同時代に出回った劣悪、低俗な雑誌群を意味する言葉にもなっている。
なんとも自虐的な社名だが、刊行されている書籍は、いずれもマニア心をくすぐってやまない素敵なラインナップである。
これが白ポスト貯金箱だ!
Twitterでの書き込みを見るなり、即座に注文してしまったわたしである。待つこと数日。届いたのがこちらである(袋からだしたところ)。
ひっくりかえすとこんな感じ。素材は段ボール製である。
特に組み立て方などは書かれていないが、迷う方は少ないであろう。折り曲げる箇所はあらかじめ折り目がついているので、簡単に組み立てられる。1分もかからずに完成である。
『悪書追放』の文字は切れ目の入ったステンシルフォントが使われている。尾道タイプの影響だろうか?
「チラシ・ビデオテープ」とあり、何故かテープ部分が半角カナなのもご愛敬である。
「3ない運動」は昭和30年代に日本各地で巻き起こった、悪書追放の一大ムーブメントを示している。
組み立て完成後、斜め右上から撮影したものがこちら。
東日本に多い、支柱を持たない直方体型の白ポストを模していることがわかる。右側面には「早めに摘もう非行の芽(昭和63年度受賞作品)」とあり、標語を一般公募した体裁を取っている。
併せて、この白ポストが昭和末期~平成初期に作られたという設定であることもうかがえる。
続いて左上から。
左側面には「※青少年に見せたくない図書やビデオテープはこのポストに入れてください。」
最後に上から見た図。
投函口ならぬコイン投入口は本体上部に設置。これは白ポストではなくて、あくまでも白ポスト型の貯金箱なので、この位置にあるのは致し方のないところか。実物の白ポストであったら、雨水が入り込んでしまうのでこの位置にはなかなか投函口は作れない。
以上、カストリ出版より発売された、白ポスト貯金箱の購入レポートをお届けした。
こちらは、完成した白ポスト貯金箱を本棚において見た図。文庫版よりも二回り小さい。手ごろなサイズなので場所を取らない。
魅惑の白ポスト貯金箱、気になる方は一つお求めになってみてはいかがだろうか?税込880円で手に入る、ささやかな贅沢である。