今は亡き取手市、三つ目の白ポスト
ホントは狛江市の白ポスト総集編をお届けする予定だったのだが、書き始めたら思ったよりも長くなってしまい大変だったので(笑)、ピンチヒッターとしてこちらの白ポストに登場して頂くことにした。
今回取り上げるのは、同じく関東鉄道常総線、西取手駅の白ポストだ。往訪は2010年。これまでに紹介してきた、新取手駅、寺原駅と同様に、現在では存在しない。今はもう居ない白ポストである。
寺原駅、新取手駅の白ポスト紹介はこちらから。
さて、本題。西取手駅は、常総線では取手駅から数えて一つ目の駅である。高架タイプの駅となっており、高架の下、向かって右側に駅の入口が設けられている。
駅の入口部分に近寄ってみたのがこちらの写真。左側に白ポストが置かれているのが確認できる。
こちらはストリートビューで確認した、その後の西取手駅(データは2018年)だ。グリグリと周囲を回転して頂くと判ると思うのだが、現在では白ポストが設置されていないことが見て取れる。
西取手駅の白ポスト
それでは改めて、西取手駅の白ポストをしっかり見てみよう。
本体は直方体型。支柱は角柱タイプ。台座は円形のコンクリートタイプだが、こちらは黒く塗装されている。これまで見てきた柏市の白ポストに共通するデザインである。
天板部分は、一枚の薄い金属プレートが乗せられており、やや心許ない感じ。投函口には庇状の構造物が設けられているが、こちらも薄い素材を使っているせいか、ベコベコに潰れており、この白ポストがたどってきた苦難の道を偲ばせる。
続いて左から見た図。高架下に設置されている分、多少は雨露がしのげるのだろうか、思っていたほど錆びは出ていない。
最後は背面(車道側)から見た図。回収口が後ろ側に設けられていることがわかる。写真では見えないが、南京錠による外部施錠タイプである。
他にもあった取手市の白ポストとその後の状況
以上3回に分けて、新取手駅、寺原駅、そして今回の西取手駅と、かつては存在していたが、現在では撤去されてしまっている取手市内の白ポストを紹介してきた。
わたしは実物を目にしていないのだが、この他の事例として、関東鉄道常総線の戸頭駅にも白ポストが設置されていたことが判っている。
wikipediaに掲出されている2005年時の戸頭駅舎画像には白ポストが映り込んでいるのである。あたかも白ポスト収納用なのか?と疑いたくなるほどにぴったりサイズの壁龕?状の意匠が施されており、なかなかにいい感じの窪みなのである。
ただ、こちらは2011年の往訪時点では、もはや存在しておらず、2005~2011年の何処かで撤去されてしまったものと思われる。件の窪みには看板が立てかけられており残念な状態となっていた。
2011年の調査時には、戸頭駅の一つ手前の稲戸井駅、さらに手前のゆめみ野駅についても往訪し周囲を探索したが白ポストは発見できなかった。
また、順番が前後するが、JRの常磐線取手駅については2004年の往訪時点で、白ポストが存在しないことを確認済みである。
取手市内には白ポストは存在しないのだろうか?
もちろん白ポストは駅にばかり設置されているわけでは無いが、取手市のHPを調べても何ら記載が無い点、かつてあったものが撤去されている点を考えれば、同市での白ポスト事業は、現在では行われていないものと判断して差支えないであろう。