岳南電車の白ポストその2
↑の続き。2016年11月の白ポスト探索行、岳南電車シリーズの最終回は比奈駅の白ポストである。岳南電車の白ポストとしてはこれが2基目となる。
設置状況はこんな感じ。改札脇に無造作に置かれており、よく探さないと見逃してしまうところだった。岳南富士岡駅の白ポストと同様に投入口は壁側に押しつけられて置かれており、こちらも現役稼働はしていないのではないかと推測できる。残念。とてつもなく残念だ。
形状は岳南富士岡駅タイプと同一か?
寄って撮った形状がこちら。直方体タイプで天板部分は傾斜が設けられている。岳南富士岡駅のタイプと同形状のように見えるが、こちらの方がいささか経年劣化が強い印象を受ける。
天板部分。「ホワイトポスト」の文字が確認できる。白字に青で描かれたこの文字は、かつてはさぞや鮮やかなコントラストを放っていたのではないだろうか。
稼働時は駅舎入口側に置かれていた?
なお、往時の姿はこちらで確認することが出来る(撮影オレオレオレだよオレさん)。こちらの撮影は2015年とのことなので、昨年までは現役稼働してことが伺える。もう少し早く来るべきであった。悔やんでも悔やみきれない。
で、比奈駅の駅舎全景はこちら。現役稼働時の写真から推察するに、当時は入口のこちら側、灰皿の隣あたりに置かれていたのではないだろうか。直上部に屋根はあるものの、半分屋外のような設置個所であり、屋内(待合室内)に置かれていた岳南富士岡駅のものと比べて痛んでいるのも納得が出来るところである。
長い間お疲れさまでした
今回は全駅を短時間で効率よく回る都合で、比奈駅が全10駅中、最後の訪問となっていた。到着時、時刻は16時を回り、日没間近の太陽が、いまはもうその役割を終えた白ポストを赤々と照らしだしていた。引いた絵で見ると、背景の白壁が保護色となって完全に埋没して見える。
この場所に、この状態でいつまで放置されているのかはわからないが、数十年は稼働したであろうこの白ポストに、いましばらくの安息の時間を与えてはもらえないだろうかと願いつつ、比奈駅を後にした。