中央本線シリーズ5回目は猿橋駅
山梨県の白ポストをただひたすら紹介していく、中央本線シリーズもこれで五回目。
今回紹介するのは猿橋(さるはし)駅だ。梁川駅、鳥沢駅と同様にこちらも大月市内の駅となる。猿橋駅に関しては既に2004年の往訪レポートを書いているが、今回は再訪した2014年時の写真をベースにレポートをお届けしたい。
猿橋駅は橋上駅タイプの構造を持ち、出口は北と南に一つずつ。もともとの市街地は笹子川の流れる北口側だが、南口側の高台には新興住宅地の「パストラルびゅう桂台」が造成されている。河岸段丘の斜面下に作られた駅であり、どことなく四方津駅を思わせる立地条件である。
猿橋駅の白ポスト
雑誌・新聞用や、ビン・カン・ペットボトル、その他用のごみ箱が立ち並ぶ中に、ちゃっかり白ポストも仲間入りしている。質感、デザイン共に明らかに他のごみ箱類とは異なるので、見にくいあひるの子的な微笑ましさを感じさせてくれる。
こちら、正面から見た図。もはや形容する言葉が尽きてきたが、お馴染みの山梨県スタイルだ。完全屋内設置なので状態が良く、錆びやキズなども少ない。
今回は両サイドをしっかり壁面と他のごみ箱で固められているので、正面図のみである。画面右下に南京錠が見える。取り出し口は向かって右手側面にあるのだと思うが、このままでは出し入れが出来ないので、回収時には全体を引き出して対応しているのだろう。
最後に2004年版との新旧比較。風にさらされない屋内配置であるためか、10年の歳月が経過してもさほどの違いは認められない。
同じような白ポストばかりで、そろそろ飽きてきた?いやいやいや、山梨県タイプの量産型白ポストはまだまだまだ続くのである。
なお、次の大月駅に関しては既にエントリを書いているのでこちらをご参照頂きたい。
おまけ:猿橋に行ってみよう!
そもそもこの日の往訪のメインは猿橋の紅葉見物だった。猿橋駅からの距離は1.5キロ程。歩くと20分~25分程度の道のりだ。このあたりでは笹子川が渓谷化しており30メートルを超える深い谷になっている。
ということで、こちらが天下の三奇橋の一つ、甲斐の猿橋。
橋桁を用いず、両岸から突き出た梁を積み重ねることで強度を出し、橋梁を構成するという珍しい構造が奇橋と呼ばれる所以だろうか。数珠つなぎとなった猿の群れが次々と繋がり、対岸に渡ることに成功したとの伝承が残っており、猿橋の名はこれに由来する。
猿橋の周辺は紅葉の名所でもあるので、秋になると大勢の観光客でにぎわう。この日もなかなかの混雑ぶりであったが、奇跡的に人が来ないタイミングに撮影が出来た。
橋の上はこんな感じ。左右にある灯篭はイベントのために設置されているもので、通常は置かれていない模様。
ちなみに、水路マニア的には、桂川の下流側に見える、八ツ沢発電所一号水路橋が最強の萌えポイントなのでお見逃しないように。この水路橋はなんと1912(明治45)年竣工!お隣の猿橋にはかなわないものの、こちらは100年を超える産業遺産なのである。
八ツ沢発電所の雄姿については、例によってデイリーポータルZで取り上げているので、リンクをしておこう。珍しく観光Blogのようなことを書いてしまったが、たまにはこんなのもアリってことで。