若宮団地へ
次なる目的地は「若宮1丁目若宮団地入口付近」である。水戸駅北口の3番バス乗り場から若宮団地行きに乗車(13:30)。柳町、本町などの水戸の市街地を抜け、国道6号に合流。桜川と共に常磐線の線路を乗り越えると若宮地区である。団地の裏手には那珂川が流れており川向うはひたちなか市だ。終点の一つ前「団地前」で下車(13:52)。公営の集合住宅が立ち並ぶ、こちらはいかにも「団地」といった風情の街並みだ。
水戸市公式HPのデータとは場所が違う……
お目当ての白ポストをバス停を降りるなり即座に発見。位置関係的にはこんな感じ。
しかし、この位置は水戸市HPに掲出されていたものと異なるのだ。以下に状況をまとめてみた。青い印が水戸市HPの示していた位置、赤い印の方が実際にあった位置である。
水戸市HPでは団地の中心部、16号棟の前にあるよう書かれていたが、現況はそうはなっておらず、団地前バス停を降りてすぐ前の広場に白ポストは置かれていた。もともとは青印の位置にあったのが移動したのか、それとも表記がアバウトだったのか、判断に苦しむところだが、発見の容易さ、投函のしやすさを考えると団地の入口に置く方が正しいように思える。
気を取り直して白ポストの紹介
さて、本筋に戻って若宮団地の白ポストの紹介である。直方体のボディに円柱型の支柱と、丸い台座、文字フォントは丸ゴシック。そして天板部が一枚板構造、支柱と本体の接続部分にはX字型の台座が用いられている。
天板部分の向かって右側は、何かにぶつけられたのか折れ曲がってしまっているのが悲しい。一枚板構造は衝撃にどうしても弱くなる。
そして背面図の取り出し口に注目である。取り出し部にシンプルながら愛らしい取っ手が設けられていた。これは河和田郵便局前の白ポストの構造と同一である。一枚構造の天板、X次型の台座も共通要素であり、この2基については製作者が同じなのではないだろうか。
住宅地にある白ポスト
以前にも書いたが筆者は内陸部設置の白ポストが大好きである。そして住宅地に置かれている白ポストは更に好みであったりする。駅や繁華街のような人出の多いところに白ポストが存在するのは効率を考えればわかりやすい話である。しかしながら平穏な住宅地に突如として現れる白ポストの存在感は格別である。日常の中に突如として現出する非日常感がたまらないのである。
特に今回目を引くのが、団地、給水塔、白ポストが三位一体となっておりなす絶妙の一体感であろう。団地の白に溶け込む白ポスト、そしてアクセントを添える給水塔。日常の中に、さりげなく溶け込んでいる非日常が興趣をそそるのである。
こちらはツイン給水塔との一枚。
ストリートビュー的にはこんな感じ。
先駆者がいた
若宮団地の白ポストは駅設置や、街中の白ポストと異なり、わざわざ来訪しなくてはお目にかかれない希少物件である。現地の方ならいざ知らず、そうそうこの白ポストを話題にしている方はいないかと思っていたら、既に先駆者がいらした。給水塔フリークの方に、既に補足されていた模様。給水塔の世界も奥が深いですな。
真ん中より少し下くらいの位置ね。こちらは2015年の来訪。二年前なので天板部分も折れ曲がっておらず、錆びも少な目で綺麗。
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